輪島のプレミアム商品券 初日、6500万円分販売

輪島のプレミアム商品券 初日、6500万円分販売

 輪島市の輪島商工会議所と門前商工会は三十一日から、同市役所ロビーなど市内十七カ所で、10%得になるプレミアム商品券の販売を始めた。

 商品券は、千円の商品券十一枚つづり(一万千円分)一冊を一万円で販売し、発行総額は一億円。

 初日は午後四時までに約三分の二に当たる約六千五百万円分の商品券が売れた。販売期間は四月一日までだが、売り切れ次第終了する。

 このうち、市役所一階ロビーでは、販売開始の一時間半前から市民が並び始め、開始時刻の午前十時には約五十人が列をつくった。ほとんどが、一回一人の限度五冊(五万円)を購入した。

 一番乗りした市内でコンピューター関係の仕事をしている男性(47)は「この商品券で、仕事関係の専門書を買う予定。専門書は割安価格になることがないので助かる」と喜んでいた。

 今回発売した商品券は、購入日から八月三十一日までの利用期間中、輪島商工会議所、門前商工会、市商店街連合会、門前町スタンプ会で組織する輪島市プレミアム商品券加盟店約三百店で使用できる。 (石本光)

段差楽々 折り畳み台車 室内用 高齢者向けに開発

段差楽々 折り畳み台車 室内用 高齢者向けに開発

 白山市乙丸町の機械部品加工業、瀧元達雄さん(70)が、てこの原理を利用して段差を乗り越えやすい室内用の折り畳み台車を開発した。

 台車は持ち手の高さ七十センチ、台座の縦五十四センチ、横が三十七センチ。持ち手を「ハ」の字形にして後輪を支点に前輪を持ち上げやすく工夫している。高さ二十センチほどの段差を少ない力でも乗り越えられる。「高齢者の方の日常生活にとても便利です」と瀧元さん。

 約九十キロまでの荷物の運搬なら、フローリングの床でも傷がつかず、人が乗ることもできる。

 商品名は「ホクマン」。問い合わせは、瀧元さん=電話076(275)5491、または「タツオ工業」ホームぺージへ。 (酒井健

守りたい 希少生物 県立自然史資料館が企画展

守りたい 希少生物 県立自然史資料館が企画展

 絶滅の危機にある動植物に目を向けてもらおうと、金沢市銚子町の県立自然史資料館で企画展「守ってあげたい生き物たち−石川の希少野生動植物」が開かれている。七月五日まで、入場無料。(本安幸則)

 県内に生息する希少野生動植物二十一種(国指定六種、県指定十五種)を中心に紹介。

 クマタカイヌワシなどの大型猛禽(もうきん)類のはく製や写真展示、ビデオ映像などで、それぞれの希少種を取り巻く現在の環境を説明している。

 このうち、シャープゲンゴロウモドキは、奥能登が国内最大の生息地となっているが、開発やブラックバスアメリカザリガニの侵入で生息地が減少している。

 また、海浜植物帯に生息するイソコモリグモは、海浜植物の消失や開発で、生息地が県内では一九五〇年代と比べ五分の一以下に減っているという。

 企画展期間中には、関連する講演会を開催。五日は午後一時半から、県ふれあい昆虫館の富沢章氏が「激減するゲンゴロウ」と題して講演する。 

デカしんみり 57回目誕生日 いしかわ動物園 山本園長が退職

デカしんみり 57回目誕生日 いしかわ動物園 山本園長が退職

 いしかわ動物園能美市)の園長、山本康夫さん(65)が三十一日付で退職し、長年愛した動物たちに別れを告げた。この日は同園で飼育されている国内最高齢の雌カバ「デカ」の五十七回目の誕生日。全国各地に同園の名を広めたデカが、園長の“卒業”を見送った。

 元県職員の山本さんは、動物園が民間から県の公社に受け継がれ、再スタートする直前の一九九三年から関連業務を担当。九八年四月に園長となった。

 一番の思い出は、九九年に金沢市卯辰山から旧辰口町(現能美市)への引っ越し作業。動物を移動させる際にパトカーが先導し、沿道の県民が手を振って見守る姿に「感動した」という。

 新動物園としてスタート後は「エコ動物園」としてPRし、二〇〇一年には第五回環境レポート大賞で環境大臣賞を受賞。来園者と動物の距離を縮めようと、職員による動物の解説「お食事ガイド」を考案するなどした。

 デカとは担当技師の坂牧朝仁さんとともに長い付き合い。デカが〇六年三月に日本の最高齢となった喜びも一緒にかみしめた。

 当のデカは体調管理が難しいとされる春先も「食欲があり、絶好調」(坂牧さん)。山本さんは「デカのおかげで、動物園に愛着を持たれた」と感謝し、初対面した約十五年前を懐かしみながら「動きは鈍ってもまだまだ元気。元気でいることが何より」と話した。

 「種の保存や環境保全など動物園の役割はますます大きくなる。また一県民として遊びに来たいですね」と山本さん。ピンク色のカバがプリントされたネクタイを静かに外した。 (田嶋豊)

看護師目指す金大生 高齢、障害者の歩み記録

看護師目指す金大生 高齢、障害者の歩み記録

 金沢大で看護師を目指して学んでいる学生たちが、四月から聞き書きサークル「星ことば」を立ち上げ、活動をスタートさせる。高齢者、障害者ら市井の人たちに耳を傾け、その人たちの人生の歩みを記録としてつづる。「患者に人として向き合い、寄り添える医療従事者になりたい」−。そんな思いを抱いている。 (本安幸則)

 サークルを立ち上げるのは、保健学科で看護学を専攻する四年の山田奈津子さん(30)ら四人。同大の榊原千秋助教(地域看護学)が顧問を務める。

 医療従事者にとって聞き書きへの取り組みは「患者とのコミュニケーション能力を高める」と榊原助教は説明。また「生きた証しを残すことが、終末期にある患者へのトータルケアにもなる」という。

 榊原助教が昨年、小松市で開催した「聞き書き講座」に学生が参加したのが、サークル結成のきっかけ。聞き書きで「人の命を救ったり、人生を変えたりすることができる」との思いを強くした。

 サークル結成の中心になった山田さんは、かつて東京の大学病院で五年間、看護師として勤務した。急性期の医療現場で忙殺される毎日を過ごすうち、患者と向き合えていない自分の看護師としての在り方に疑問が沸いた。

 「患者とは、業務ではなく、人として向き合うことが良いケアになる」と考え病院を退職。大学で学び直そうと地元・石川に戻り同大保健学科三年に編入学した。サークル名には「言葉の一つ一つを大切にしたい」との思いを込めた。

 サークル代表を務める三年の疋島啓子さん(20)は「その人の人生の楽しいことつらいこと、青春時代が詰まった記録が残したい」。二年の丸山佳苗さん(19)も「コミュニケーション能力を身に付け、人間としても成長したい」と語る。

 サークルは、四〜七月まで計三回の聞き書き講座を計画。学生だけでなく、保健医療従事者を対象に参加を募っている。「日本聞き書き学会講師」を務める小田豊二さんらを招き、基礎から学び、聞き書きを実践。榊原助教は「いろんな出会いが生まれる場になれば」と話している。

手作りの能登どうぞ 金沢・石引 あすオープン

手作りの能登どうぞ 金沢・石引 あすオープン

 能登地方の伝統技術や自然などを生かした品々を展示販売するショップ「小立野大地 生(いきる)」が来月一日、金沢市石引四の秀晃ビル一階にオープンする。野田美代子店長(67)は「手作りにこだわり、作り手と受け手の心の交流をできる店にしたい」と意気込む。(福田真悟)

 展示品は約二百点。珠洲市の書家、釈迦院(しゃかいん)時雄さんがつくる墨汁の吸収力が高い竹筆や、珠洲焼などの名産品が並ぶ。店内も手作りで、テーブルなどにはリラックスする効果を持つという能登ヒバをふんだんに使った。

 ショップを運営するのは、地場の伝統工芸を生かした新しい商品作りに取り組む金沢工大発のベンチャー企業イーグル技術研究所」。能登ヒバチップを用いた寝心地のいい枕など、同所が開発した商品も売られている。

 オープン当日は、約二百組用意した能登ヒバ製のおはしを来場者にプレゼント。営業時間は、午前十時から午後六時まで。定休日は月曜日。問い合わせはショップ=電話076(225)7007=へ。 

能登食祭市場 道の駅に 登録証伝達式 観光客増へ期待

能登食祭市場 道の駅に 登録証伝達式 観光客増へ期待


 七尾市府中町の観光施設「能登食祭市場」が国土交通省の「道の駅」に登録され三十日、市役所で登録証の伝達式があった。

 食祭市場を運営する「香島津」が市を通じて国交省に申請。全国に九百カ所ある道の駅のネットワークを通じて観光情報の発信ができるほか、各地の道の駅のスタンプやきっぷ収集ファンもいて観光客増が見込めるという。市内の施設が道の駅に登録されるのは四カ所目。

 伝達式で金沢河川国道事務所の蓮見有敏所長が武元文平市長に登録証を手渡した。

 武元市長は「全国から多くの人に来ていただけることにつながる」と期待を寄せていた。

 食祭市場は、県と七尾市中能登町、地元経済団体などが出資して一九九一年九月二十一日にオープン。能登の海産物や工芸品販売店、飲食店などがあり、昨年は約八十万人の観光客が訪れている。 (寺本康弘)