湯涌から輪島にお礼 仮設住民、励まし合い 名産品持参、3月1日に訪問

輪島への土産として用意した氷室まんじゅうや入浴剤=湯涌温泉



輪島への土産として用意した氷室まんじゅうや入浴剤=湯涌温泉

 昨年七月の浅野川はんらんで被災した湯涌地区の住民二人が三月一日、交流を続ける輪
島市山岸町の仮設住宅を訪問する。同町仮設住宅区長の藤本幸雄さん(54)がこれまで
に二回、湯涌を見舞いに訪れたことへの返礼で、当日は感謝の気持ちを込めて湯涌の名産
品を持参し、復興もアピールする。
 輪島を訪れるのは湯涌の仮設住宅代表八田忠彦さん(49)と、板ケ谷町町会長の谷口
哲夫さん(61)。間もなく仮設住宅への入居期限が切れる住民を激励する目的で、氷室
まんじゅうと家庭で手軽に湯涌温泉の雰囲気を味わえる入浴剤、温泉街のパンフレット二
種類をワンセットにした土産を用意し、山岸町の仮設住宅で暮らす三十六世帯分を持参す
る。
 両地区では被災した体験を後世に伝えるため今後も交流を続ける予定で、八田代表は「
地震から二年で仮設住宅もようやく『わが家』になったころに、また離れるのは大変だと
思うが、互いに励まし合っていきたい」と話している。
 両地区の交流は昨年末、輪島の藤本区長が日用品を持って湯涌の様子を見に来てくれた
ことがきっかけで始まった。今月十八日には湯涌で住民と昼食を共にし、近況を報告し合
った。