同窓会、18年で解散 金沢・旧崎浦小 廃校時卒業生、60歳超

同窓生が費用を負担して建立した記念碑を見る新谷会長=崎浦公民館



同窓生が費用を負担して建立した記念碑を見る新谷会長=崎浦公民館

 一九五九(昭和三十四)年に廃校となった旧崎浦小の同窓会が二十二日、解散する。同
校の名を語り継いでいくため九一年に発足したが、会員の高齢化を理由に、十八年で歴史
に幕を下ろすことになった。発会時から会長を務める新谷善治さん(84)=小立野一丁
目=は「卒業生が費用を負担して作った記念碑で、歴史を伝えていきたい」と話している

 旧崎浦小の歴史継承と卒業生の親ぼくを深めるため、同窓会が発足したのは、廃校から
三十余年がたった一九九一年二月。三年ごとに総会を開き、会員同士が交流を深めたほか
、二回目の総会が開かれた九四年には、校舎があった崎浦公民館前庭に「崎浦小学校跡地
」と同校出身の山出保市長の筆跡で刻んだ記念碑を卒業生が費用を出し合って建立した。

 しかし、廃校当時の卒業生が六十歳を超えるなど、会員の高齢化が進む一方で、活動費
の工面が困難になったこともあり、三年前の第六回総会で解散の検討を求める声が上がっ
た。今年に入ってから開かれた役員会と幹事会で解散を決めた。
 解散総会は二十二日、石川厚生年金会館で開かれる。同会は記念碑を市に寄付する予定
にしており、解散後は崎浦公民館に管理を委ねる。
◆崎浦小 「田井小」の名称で1873(明治6)年に開学、86年からは現在の崎浦公
民館とJA金沢市崎浦支店の場所に校舎があった。1959(昭和34)年に石引小と合
併して小立野小が開校し、廃校になった。