組合制作の映画『犬夢』公開 銀幕に映す新天地

組合制作の映画『犬夢』公開 銀幕に映す新天地

 金沢市の新天地商店街振興組合が同商店街を舞台に自主制作した映画「犬夢−The Night Before」が二十八日、同市香林坊のシネモンドで公開され、二回の上映に約二百人が詰め掛けた。

 同組合理事長の西村道治さん(47)が壇上で「新天地のような小さな街で映画が撮れることは夢のよう」とあいさつ。脚本と監督を担当した風季(かざり)一成さん(47)は「作品をきっかけに金沢市が元気になれば」と述べた。

 映画は、講談や映画などで知られる加賀藩の内部抗争をめぐる「加賀騒動」をモチーフに、人間関係や会社の派閥抗争に振り回される男性の悲劇を描写。

 せりふを少なくし、空想と現実が交錯するミステリアスな作品に仕上げた。

 上映後、新天地で居酒屋を営む男性(68)は「商店街の雰囲気がよく出ていた」と評価していた。

 同組合の自主製作映画は二〇〇二年に続き二作目。今後、各地の映画祭に出品する。 

  (山本真士)