不況で賢くリサイクル 子育て支援財団のフリーマーケット、来場、出店とも殺到

育児用品を品定めする主婦や家族連れでにぎわう会場=金沢市のいしかわ総合スポーツセンター



育児用品を品定めする主婦や家族連れでにぎわう会場=金沢市いしかわ総合スポーツセンター

 いしかわ子育て支援財団が月一回、金沢市いしかわ総合スポーツセンターで開催する
フリーマーケットが昨年度の来場者数平均の十倍を超える人気ぶりとなっている。成長の
早い乳幼児の洋服やベビーカーなどを格安で購入できる点が好評の要因で、深刻化する景
気の悪化も影響しているとみられる。育児仲間の交流の場ともなり、利用者は回を追うご
とに増え続けている。
 同財団によると、「育児用品リサイクルショップ」と銘打つフリーマーケットは約十年
前から金沢市内で開催しており、昨年十月に会場を同市広坂二丁目の県立生涯学習センタ
ーから、市郊外のいしかわ総合スポーツセンターに移転した。駐車場が広くなったことも
あり、来場者数は前年度比で四倍以上に膨らんだ。出店者も上限の二十四区画は募集開始
後すぐに埋まり、毎回キャンセル待ちが出る人気ぶりという。
 今月の開催日となった二十六日は、来場者数が昨年度平均の十倍以上となる約七百五十
人を数えた。会場では、県内二十四組の出店者がおもちゃや子供服、ベビーカー、チャイ
ルドシートなどを格安で並べた。来場した親子連れは開場前から列をつくり、各店を回っ
て服のサイズや値段を熱心に品定めしながら、お目当ての品を買い求めた。
 六カ月の長女を連れた金沢市助産師長岡観音子さん(31)は「子どもは成長が早い
ので服はすぐに使えなくなる。安く手に入るのがうれしい」と笑顔。津幡町の自営業宮谷
敦司さん(32)と妻美保さん(34)は「出品者の顔が見えるので、安心して買える」
と喜んだ。
 同財団では「育児費用が軽減できるだけでなく、子育て中の母親同士が交流する場とし
ても機能している」と魅力を分析する。現在は第四木曜のみの開催だが、人気の高まりを
受けて開催日を増やすことなどを検討している。