重箱、香合など 集大成の力作 輪島漆芸研修所 第３７回卒業作品展

　県立輪島漆芸研修所の卒業生、在校生が成果を披露する「第三十七回卒業・修了作品展」が二十七日、輪島市釜屋谷町の同研修所講義室で始まった。三月一日まで。入場無料。（石本光）

　専門的な技法を学ぶ普通研修課程（三年制）と基礎技術習得の特別研修課程（二年制）の卒業生をはじめ、聴講生や両課程の在校生計五十六人が出展。これまでの集大成として制作した重箱、棗（なつめ）、香合、盛り器、すずり箱、菓子器、宝飾箱など力作三百四十八点が並ぶ。

　最高賞の日本漆工協会奨学賞には、石本えりかさん（蒔絵（まきえ）科）の「蒔絵箱・光彩」が輝いた。

　所長賞は水本裕さん（きゅう漆（きゅうしつ）科）の「隅切三段重箱・静謐（せいしつ）」、東聖子さん（沈金科）の「沈金便箋（びんせん）箱・風薫る」、渋谷裕子さん（専修科）の「松竹梅蒔絵重箱」が選ばれた。