駐車場足りず路上乗降 観光バス増加の金沢・東山 市は臨時整理員を配置

駐車スペースが不足し、国道沿いに観光バスが連なるひがし茶屋街周辺=25日午前9時半、金沢市東山1丁目



駐車スペースが不足し、国道沿いに観光バスが連なるひがし茶屋街周辺=25日午前9時半、金沢市東山1丁目

 金沢市は二十九日までに、ひがし茶屋街の近くに位置する市営「東山観光バス駐車場」
に臨時整理員を配置し、バスを近くの駐車場に誘導する取り組みを始めた。東海北陸自
車道の全線開通で観光バスが増えていることに加え、岐阜県白川郷のライトアップ期間
である一月末―二月末はさらに込み合うことが予想されるため。それでも路上で乗客の乗
り降りを行わざるを得ない状況になっている。
 東山観光バス駐車場の駐車スペースは五台。利用台数は二〇〇六(平成十八)年度が六
千三百六台、〇七年度は六千七百三台と増え、東海北陸道が全通した〇八年度も前年を上
回るペースで伸びているという。
 市観光交流課によると、例年一―二月は白川郷のライトアップと合わせてひがし茶屋街
など北陸の観光名所を巡る旅行者が多い。昨年二月には一日に五十台を超す観光バスが訪
れる日もあり、駐車場前の国道159号沿いに駐停車する姿が目立ったため、今年初めて
臨時の整理員を一人配置して対応することにした。
 臨時整理員の配置が始まった今月二十五日は、午前中だけで二十五台の観光バスが駐車
場を訪れた。雪で道幅の狭まった国道に数台のバスが連なる時もあったが、整理員が近く
の兼六駐車場や東別院駐車場を案内し、長時間その場にとどまるバスはなかったという。

 金沢東署によると、周辺の国道159号沿いは駐車禁止となっている。臨時整理員は二
月二十八日までの土日に配置される予定だが、市観光交流課は「今後は混雑が予想される
時は必要に応じて整理員を配し、スムーズな観光を促したい」としている。