源泉に漬け込んだイワナの一夜干し商品化 白山・白峰の有志 今夏にも販売

イワナの一夜干しの商品化を目指す山口さん(右)と臼井さん=白山市白峰



イワナの一夜干しの商品化を目指す山口さん(右)と臼井さん=白山市白峰

 白山市白峰の住民でつくる「白山しらみね自然学校」の山口幸一代表(66)ら有志が
二十九日までに、白峰の源泉に漬け込んだイワナの一夜干しの商品化に乗り出した。地域
の誇る資源を組み合わせて新たな特産品を開発し、今夏にも旅館や民宿などで販売する。

 白峰では、イワナの養殖業者らが一夜干しを作っている。同校メンバーの臼井康治さん
(41)が温泉を利用して一夜干しを試作したところ、「思った以上に風味が良くなった
」(山口さん)という。
 食品衛生面などの課題は、県立大食品科学科長の谷口肇教授から助言を受けている。
 一夜干しは、イワナを開き、塩を溶かした源泉の湯に三−六時間漬け、十二時間以上干
すと出来上がる。源泉に含まれる豊富なミネラル分が風味を生み出しているとみられる。

 商品化事業は、県の「いしかわ産業化資源活用推進ファンド」に採択された。山口さん
らは「白峰ならではの味として売り込みたい」と話している。