新“金沢の味”34品目 加賀野菜をPR レシピ集完成

新“金沢の味”34品目 加賀野菜をPR レシピ集完成

 加賀野菜を使った新作料理のレシピを掲載した冊子が完成し三十日、金沢市尾張町の県菓子文化会館で関係者を招いた試食会があり、工夫を凝らした新たな“金沢の味”が披露された。  (本安幸則)

 冊子は「加賀野菜料理集」。加賀野菜の消費拡大と金沢の食文化のPRにつなげようと、市が初めて作製した。市内の料理人らでつくる「金沢料理職人塾」(松下明理事長)が市の委託を受け、十五種類の加賀野菜を使った料理三十四品目を考案した。

 試食会に並んだ料理は、冬の野菜を使った七品。二塚からしなを使った薄焼き卵は、カニのむき身、干し貝柱を合わせて卵焼きで巻いた。また「あさりと加賀れんこんの団子汁」は、おろしたれんこんにかたくり粉と卵白を入れて団子状にして揚げ、あさり汁に加えた。

 ほかに、タラと白子を合わせた金沢春菊の春巻き、源助だいこんのカツサンドみそソースあえ、せり温サラダなど。

 市内の料理、観光業界、学校関係者ら十一人が試食した。市学校給食会理事を務める中条明子・三谷小学校長は「源助だいこんのカツサンドなどは、子どもたちも大喜びしますね」と評価。加賀野菜保存懇話会の松下良会長も「素材の特徴を引き出している」とうなった。

 冊子は三千部作製。観光客や地元で使ってもらうため、JR金沢駅や市内のホテル・旅館、料理店などに配布することにしている。