眼鏡の試作品完成 田鶴浜建具の技術 鯖江の業者と開発 ソメイヨシノ利用

完成した眼鏡の試作品について話し合う関係者=七尾市の田鶴浜建具センター



完成した眼鏡の試作品について話し合う関係者=七尾市田鶴浜建具センター

 七尾市田鶴浜建具工業協同組合と鯖江市の眼鏡業者団体「鯖江ファクトリーユニオン
」が木の部材を使って開発していた眼鏡の試作品が完成した。同ユニオンのメンバー三人
が二十八日、七尾市田鶴浜建具センターを訪れ、同組合員とともに異業種による商品開
発の成功を喜んだ。
 同ユニオンが伐採された福井市足羽川の桜並木の記憶を伝えようと、ソメイヨシノをつ
る部材に利用した眼鏡作りを企画。昨年十月の企業展示会をきっかけに、同組合員の多村
正則さんが〇・一ミリ単位の精度が求められる眼鏡のつる部材づくりに取り組み、約一週
間前に試作品を同ユニオン側に発送した。
 同ユニオンメンバーは「(つる部材の)寸法が設計図通りで驚いた」と田鶴浜建具の技
術の精巧さをたたえた。組合員は「建具の技術をいろいろな分野に応用する可能性が見え
てきた」と話した。眼鏡は四月の市販を予定している。