応援歌 学生歌 鶴来高 創立70周年に復活へ

応援歌 学生歌 鶴来高 創立70周年に復活へ

 白山市の鶴来高校が二〇一三年の創立七十周年に向け、かつて歌われていた応援歌、学生歌の復活を進めている。人間関係づくりが難しい今の時代だからこそ、肩を組んで歌うような古き良き時代の青春賛歌を生徒に伝えたい考えだ。 (松本芳孝)

 二〇〇八年度は一年生が学生歌「舟岡古調(ふなおかこちょう)」を、二年生が応援歌を練習した。学生歌は舟岡古調以外にもう一曲あり、同校柔道部員が受け継いだ。舟岡古調は昨秋の文化祭で、応援歌は今月二十二日にスキー部の高校総体出場壮行会で披露された。

 どの歌も一九五一(昭和二十六)年八月、同市八幡町の舟岡山近くに旧校舎が完成して間もないころに作られたらしい。歌詞は周囲の自然、歴史を賛美し、仲間をたたえ合う内容になっている。

 昭和四十年代ごろまではよく歌われていたが、次第に歌う機会が減り、九二年の現校舎完成以降は急激に廃れていったという。同校は本年度から鶴高のシンボルとしての学生歌、応援歌復活を目指し、在校生に継承させる。〇九年度以降は毎年違う学生歌、応援歌を学年ごとに練習し、七十周年時には全生徒が校歌も含め四曲すべてを歌えるようにする。

 六七年度の卒業生で、七六年四月から八年間は教諭として母校に勤めた大江勉校長(59)は「校歌、学生歌、応援歌は一生残る青春の思い出。廃れて寂しく感じていた。復活を通じ、生徒同士の仲間意識とともに愛校心、郷土愛も育てていきたい」と話している。