農家の「元気村」誕生 JA加賀、初の農産物直売所

建設中のJAグリーン加賀農産物直売所「元気村」=加賀市作見町



建設中のJAグリーン加賀農産物直売所「元気村」=加賀市作見町

 JA加賀は四月十八日、同市作見町の本店横で、農産物直売所「元気村」を開業する。
同JAとしては初めての直売所で、市内の農家約二百人が生産者として登録し農産物を持
ち込む。生産量の多い特産品ブロッコリーやカボチャのほか、意欲ある農家を募って商品
価値の高い新規作物の試験栽培も行い、地産地消や農業振興につなげる。
 現在、建設が急ピッチで進められている「元気村」は、延べ床面積約千平方メートルで
、産直品や資材などを扱うJAグリーン加賀内に開く。農産物や山菜、梅干しなどの加工
品も含め、原則として地元農産物を展開し、農家の副収入増や新規就農を促す効果が期待
される。
 市内の農家百九十六人が生産者として登録し、季節を通じて品ぞろえを確保するため、
ショウガや芽キャベツなどの栽培試験も行ってきた。
 食の安全に消費者の関心が高まる中、県内では、取れたての野菜が手に入る直売所が人
気を呼んでいる。元気村では、生産者が店頭に立ち、消費者と直接触れ合う機会をつくる
計画も立てている。
 同時に、JA加賀は市と連携し、直売所に出荷する農家を対象に新しい作物の栽培実証
、生産加工技術の研修を行う「あぐり塾(仮称)」の設立を進めている。同JAは「県内
では後発組になるが、地元産にこだわり独自性をアピールしたい」とし、県内だけでなく
福井からの集客を見込んでいる。