医師確保、迅速に 公立羽咋病院が改革プラン

改革プランで経営形態の見直しが行われることになった公立羽咋病院=羽咋市的場町



改革プランで経営形態の見直しが行われることになった公立羽咋病院=羽咋市的場町

 公立羽咋病院(羽咋市的場町)の改革プランが二十三日までに策定された。現在、同病
院は羽咋郡市広域圏事務組合が運営しており、一般行政組織の一部門として意志決定に時
間がかかるのが課題となっている。策定委がまとめたプランは、人事権や予算執行権を持
つ専任の管理者配置を提案。慢性的に不足している医師や看護師の確保など、さまざまな
課題に迅速に対応できる体制づくりを促した。
 同事務組合は金大医学類長の金子周一教授を委員長に、改革プラン策定委員会を設置。
策定委は昨年七月から、経営の効率化などについて協議を重ねてきた。

 同病院は二〇〇七(平成十九)年度の時点で、常勤医師が十七人、看護師は百十九人い
る。しかし、医師、看護師とも減少しており、放射線、産婦人、耳鼻咽喉の三科は医師が
非常勤で、産婦人科は分娩ができなくなっている。看護師も新年度に三人を採用する予定
で募集をかけたが、応募がないという初めての事態となった。
 現在、同病院の予算執行・人事権は羽咋郡市広域圏事務組合長の山辺芳宣羽咋市長にあ
る。改革プランで提案している専任の管理者を配置すれば、医療現場の実情をみながら、
人手不足などに迅速に対応できるようになるという。