金屏風 燈火が演出 旧中村邸で内覧会

金屏風 燈火が演出 旧中村邸で内覧会


 ろうそくの光で金屏風(びょうぶ)の魅力を味わう「燈火(とうか)で見る『屏風絵鑑賞会』」の内覧会が二十三日、金沢市本多町の中村記念美術館の旧中村邸で開かれた。

 三月に開かれる鑑賞会を控え、江戸時代初期の狩野派の絵師、狩野常信が描いたとされる「虎図屏風」と、十八世紀に活躍した加藤遠沢の「祇園祭礼図屏風」、作者不詳の「波に千鳥図屏風」の三点を展示した。

 会場には約十本のろうそくがともされ、和室の三方に据えられた金地の屏風が照らし出された。画面に描かれた虎や千鳥がほの暗い屋内に浮かび上がり、味わい深い幽玄の世界を醸し出した。

 鑑賞会は三月十三〜十五、二十七〜二十九の六日間で、午前から午後の四回に分けて行う。定員は一回十五人で参加費六百円。参加申し込みは同美術館=電話076(221)0751=へ。 (佐藤航)